これまでの展覧会の紹介
写真家が捉えた 昭和のこども
Children of the Showa Era Through Photographers' Views
展示内容
昭和の64年という年月は、日中戦争から第二次世界大戦、敗戦からの復興、経済成長とまさに疾風怒濤の時代でした。子どもたちを取り巻く環境も、これほど短期間で激変したことはなかったでしょう。
木村伊兵衛や土門拳といった写真史に名を残す優れた写真家たちは、子どもたちを被写体とした写真を数多く残し、そこに写しだされた子どもたちの姿には、時代の変容が見事に表れています。それらの写真には人それぞれが自らの幼い日々を重ね合わせ、記憶を甦らせる強いインパクトがあり、それぞれの時代を浮き彫りにするのです。
無心に遊ぶ子どもの姿からは、どの時代でも変わらない笑顔があふれ、私たちの心を温かくしてくれます。コッペパンにかぶりつく男の子や手製の髪飾りに満面の笑みを浮かべる女の子の姿には、誰もが微笑まずにはいられません。また、その一方で、写真家の視線は戦争の悲惨な現実や、社会から取り残された貧しい環境に置かれた子どもたちにも注がれ、「昭和」という激動の時代が子どもたちの表情を通して鮮烈に浮かびあがるのです。寂れた炭鉱の街で真っ直ぐにこちらを見つめる少女の瞳に、心を打たれない者はいないはずです。
本展覧会では日本の写真史に名を残す19名の写真家が捉えた子どもたちの姿を通して、戦前から高度経済成長期にかけての昭和の歩みをたどります。社会や子どもたちに向けられた、写真家による様々な視点を通して、世代を超えた対話が生まれることを望んでいます。
出品作家
緑川洋一、濱谷浩、山端庸介、林忠彦、井上孝治、岩宮武二、芳賀日出男、長野重一、
麦島勝、田沼武能、熊切圭介、齋藤康一 以上19名
展覧会出品作品より
昭和のこども展イベント ギャラリートーク(申込不要) 終了しまし終了しました
講師 ねじめ正一(小説家・詩人)
日時 10月9日(木) 午前11時〜12時
詳細はこちらの「イベント」ページからご覧いただけます。
『写真家が捉えた 昭和のこども』写真集
展覧会にあわせて写真集『写真家が捉えた 昭和のこども』が刊行されています。
会場で販売するほか全国書店でもご注文できます。
寄稿 中川李枝子、ねじめ正一
体裁 B5判 184ページ 並製本 モノクロダブルトーン 全出品作品170点掲載
価格 本体2,400円+税
発行 クレヴィス ISBN978-4-904845-39-4 C 0072
特別展
写真家が捉えた 昭和のこども
会期
2014/9/12(金)〜2014/11/9(日)
開館時間
10:00〜19:00 入館は閉館の30分前まで
休館日
ただし祝日は開館し、翌火曜日休館
会場
観覧料
学生(小学生以上)・65歳以上:250円[団体料金200円]
15名以上は団体料金を適用
土曜日小中学生無料 未就学児無料
出品数
土門拳 48点、濱谷浩 28点、
木村伊兵衛・熊谷元一・林忠彦・芳賀日出男・田沼武能 各約10点、他